放置したバイクのエンジンがかからない!
そんなトラブルを解決するための方法を、チェックポイントをおさえつつ網羅的に解説していきます。
パイロットランプ(インジケーター)の確認
ひとまずキーを回してをONにしてみましょう!
おおよそ1年以上放置した車両であればうんともすんとも言わない場合が大半でしょう。
パイロットランプが点灯しない!
キーをONにしてもニュートラルランプ等、パイロットランプが点灯しなければ大きく二つの原因が考えられます。
バッテリーの問題
大半の原因がコレです。
意外にもバッテリーは何もしない状態でも少しずつ放電しています。
気合をいれてバッテリーを充電してみましょう!
充電される
バッテリーがきちんと充電されれば、どうやらバッテリー上がりで済みそうです。
半年~1年程度の放置歴の浅いバイクであれば、元気なエンジンサウンドを聞かせてくれるはず。
充電されない
バッテリーは平均的な使用で2~4年程度で寿命を迎える消耗品です。
正しくバッテリーを充電してもセルモーターを回せるほどの十分な電流、電圧が確保されない場合は、
長期間の放置によるバッテリー電極が腐食=バッテリー寿命に達している可能性が考えられます。
少し高くつきますが、バッテリーを購入するほかありません。
電気系統の短絡、断線、腐食
テスター等でバッテリーの正常が確認されたにも関わらず、電気周りがうんともすんともいわなければ電気系統のトラブルが考えられます。
よほど電気に自信がなければ、整備のプロに任せるのがバイク復活の最短経路です。
パイロットランプがきちんと点灯する
ニュートラルランプやメーターが点灯するにも関わらずエンジンがかからない場合は次の項目を見てみましょう。
セルモーターの確認
そもそもセルモーターが回らなかったり、セルモーターの回転が弱いとエンジンはかかりません。
セルモーター関連の様子を見てみましょう!
セルモーターが回らない、弱い場合
エンジンキルスイッチが不適切
車種によりますが、キルスイッチがOFFだとセルモーターが回らない車両があります。
キルスイッチがON(RUN)になっているか確認してみましょう。
バッテリーの問題
「パイロットランプは点灯するけれどもセルが回らない!」
その原因にバッテリー上がりorバッテリーの寿命が考えられます。
セルモーターは大電力を必要とするパーツです。
バッテリーを充電したにも関わらずセルモーターの回転が弱々しかったり、カチカチとリレーの音だけが鳴る場合はバッテリーの寿命、もしくはセルモーター故障の可能性が出てきます。
セルモーターの故障
正常なバッテリーを使用しているにも関わらずセルモーターがうんともすんともいわない場合は、セルモーターそのものが故障しているかもしれません。
古い車種以外ではあまり故障するパーツでは無いのですが、このあたりの判断はプロの整備士さんに判断を任せた方が賢明です。
セルモーターがきちんと回る
放置バイクのセルモーターが回ると「いっけええええ!」って気合が入りますね。
インジェクション車だと意外にも一瞬でかかってびっくりします。
次の項目を見てみましょう!
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エンジンキルスイッチの確認
エンジンキルスイッチは、燃料ポンプやプラグの点火をカットして(色々あるようですが)エンジンを強制停止させるスイッチです。
普段は、なるべくいじらないようにした方がよいとのことです。
エンジンキルスイッチがOFF
一部の車種にエンジンキルスイッチがOFFでもセルモーターが回る車両があります。
キルスイッチがOFFの状態でセルモーターを回してしまった場合は、そのときにプラグがカブってしまった可能性がありますのでプラグの確認や、必要応じて清掃を行ってください。
エンジンキルスイッチがON
セルは回るけどエンジンがかからない・・・不安になってくるのはこのあたりからからでしょうか。
次の項目を見てみましょう。
燃料の確認
燃料が無くてはエンジンは燃焼できません。
車体を振ってシャバシャバ音が鳴っても、リザーブ以下の油量で賑わっている可能性もあります。
燃料がきちんと入っている場合
タンクの構造によっては一見ガソリンが入っているように見えて、ほとんど入っていなかった。ということもあります。
燃料コックOFF
長期保管する際のキャブレターのオーバーフロー対策に、フェールコックをOFFにする方も多いのではないでしょうか?
リザーブタンク搭載車両ならコックをリザーブまで回してみましょう。
燃料コックON
燃料が入っており、落ちているからといって油断してはいけません。
燃料が古い
ガソリンは放置によって揮発成分が抜けたり酸化、変質の進む、長期の保存が利かない燃料です。
古いガソリンをキャブレターやインジェクション、エンジンに送ると深刻なダメージを与える可能性がありますので、半年といわず、機関維持と同様できれば定期的に循環を行うよう心がけたいものですね。
燃料が新しい
ここまでくると気化装置、圧縮比、点火装置のいずれかに問題があると思ってよいでしょう。
3つのシンプルな問題です。
★
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エンジンを燃焼させるための三大要素を確認してみよう!
エンジンは、
①燃料が適切に混合、気化されている
②混合気がきちんと圧縮されている
③圧縮された混合気が適切に点火されている
この三つが適正であれば、エンジンは燃焼しエネルギーを発生します。
ひとまずシンプルに、エンジンを掛けることだけに集中してみましょう!
①燃料気化器、燃料噴射器は正常か?
車両の長期放置によって酸化したガソリンは、燃料気化器(キャブレター)の各部品、例えばバルブやジェット類を詰まらせたり、フロートおよびフロートバルブを固着させ、油面、混合比の狂いを引き起こす原因となります。
最近キャブレターにとって替わりつつある燃料噴射器(インジェクター)も同様に、酸化したガソリンが燃圧の乱れや噴射量の低下を引き起こす要因になります。
エンジンの圧縮比やプラグの点火が適切であれば、(おもに)長期間放置したキャブ車のエンジンがかからない原因は、ほぼキャブレターにあると思って良いでしょう。
長期保管時はガソリンを空にするか、定期的に消費して新しいガソリンに入れ替える、燃料コックをOFFにしてキャブレター内のガソリンをドレンから抜いてさえおけば、少なくともキャブレターにおけるトラブルの発生率は激減するはずです。
故障したキャブレターを自前でオーバーホールされる方も多いですが、機械に自信が無い方やインジェクション搭載車であれば、プロの整備士さんにお任せするのが間違いないでしょう。
②圧縮比は適切か?
エンジンシリンダーに送られてきた混合気は、エンジンピストンにより圧縮されます。
エンジンの圧縮比が規定値以下である
エンジンの圧縮比を計測する圧縮計をスパークプラグのかわりに差し込んで、圧縮比が車両規定値であるかを確認します。
圧縮計をお持ちでなければ、お近くの整備工場に相談されてみても良いかもしれません(必ずあります)。
圧縮が車両の規定値を大きく下回るようであれば、最悪エンジンのオーバーホールを覚悟してください。
エンジンの圧縮が規定値である
規定値の圧縮比が確認できれば、ひとまずエンジンの腰上に深刻といえるような問題は無いと言えるのはないでしょうか!
③スパークプラグの動作は正常か?
適切に圧縮された気化燃料は、点火装置がなければエネルギーを生み出すことができません。
意外な落とし穴、プラグを見てみましょう!
プラグをエンジンから抜き出してプラグコードに接続、エンジンブロック等に当ててセルを回し、火花が飛んでいるか確認します。
感電しないように注意してください!
スパークプラグが機能してない
プラグが機能していない原因は多くあります。
プラグ汚い
プラグがカブる、焼ける原因を調べると非常に複雑になります。
ひとまずエンジンを掛けたいので、ワイヤブラシ等で磨いてみましょう。
プラグきれい
他気筒のプラグを付けてみたり、適合品の新品があれば、新品も付けてみます。
火花が出なければ、イグニッションコイル、インナーローター、CDI等の点火系電器に何らかの問題がある可能性が出てきます。
電器の診断や適切なパーツ交換に自信の無い方は、やはりプロの整備士さんにお任せするのが最適解です。
スパークプラグが機能している
キャブレター、インジェクターに問題が無い、圧縮比も適正、火花が出ているにも関わらずエンジンがかからない場合。
やはりイグニッションコイル、インナーローター、CDIあたりに問題がありそうです。
丸投げばかりでアレですが、良いショップ、整備士さんというのはほんとに何でもうまく解決してくれるので、信頼できるお店探しというのは愛車選びと同様とても大事なことだと思います。
★
復活が難しい&めんどうであれば、そのまま売却という手もあります。
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売ったお金で
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