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【MORTEX】モールテックスのメリット・デメリットをご紹介

モールテックスのメリットとは?

防水性が高い

モルタルは一般的に水を吸う特性を持ちますが、モールテックスは樹脂質を含み、また施行工程においてオイルやニスをコーティングするため、比較的高い防水性能を持ちます。

水を弾くことから、シミや水垢が目立つキッチンや洗面台、お風呂といった水回りでも使えるため、これらにモールテックスを施工する新築工事やリフォーム案件などもよく見かけます。

塗膜が薄く様々な場所への塗り付けが可能

モールテックスは一般的に必要とされる強度をわずか2~3mmの塗り厚でコンクリートの5倍の表面強度を生み出すことができます。

このため床面や壁面だけでなく、テーブルやテレビ台、シェルフといった家具や小物などにも、手軽にモルタルの質感を与えることができます。

傷ついた家具や小物のディテールを損なうことなくリノベーションすることも可能で、用途の幅が広いのもモールテックスが注目を集める要因のひとつでしょう。

柔軟性を持つ

薄い塗膜で強度を発揮でき、またモールテックス自体が樹脂を含むことから、モールテックスを塗り付けた薄い板をぐにゃりと曲げても、ある程度は割れを起こしにくくなっています。

家具に施行しやすいといった理由は、強度や下記の接着性とあわせて、この柔軟性もひとつの理由なのかもしれません。

接着性が高い

モールテックスの接着性は高く、鉱物下地、木、金属、プラスチック、ビニールクロス、スタイロフォーム、タイル、メラミンなど多くの場所に塗り付けが可能です。

リフォーム工事などでは加工が省けたりゴミの出にくい素材としても注目されています。

木材にも接着するので、特殊な形状やデザインのオーダーキッチンをはじめとした家具にも対応しやすいのがうれしい点でしょう。

場所や物を選ばずにデザインコンクリートの質感を与えるという点において、モールテックスはとても扱いやすい特性となっています。

モールテックスのデメリットとは?

高い!

モールテックスそのものの価格というよりは施工時の工程が複雑化するため、一般的な左官仕上げのタイルなどに比べ。面積あたりの施工単価が高くなってしまいます。

施行工程のブログなどを確認してもお金持ちな方の写真がズラリ、モールテックスに囲まれるためにはある程度価格の覚悟が必要かもしれません。

この辺りは今後にモールテックスの技術や認知が広まることで、次第に価格もお求めやすくなるのではないでしょうか。

汚れやシミには気を付ける

防水性が高いとはいえ、屋外や土足場所への塗り付けといったハードな環境下ではどうしてもシミや汚れが付着してしまいます。

洗面器やシンクそのものをモールテックスで仕上げている施行例を見かけることもありますが、毎日の清掃やメンテナンスを怠ってしまうと落ちない汚れとなる可能性もあるため、モールテックスの防水性に過度の期待を持つのは禁物です。

家具や小物と同様、施工箇所を大事に使い、美しい風合いをいつまでも長持ちさせたいところです。

施工業者が限られる

モールテックスはモルタルと仕上げ工程が異なるため、一般的な工務店に施行を相談しても断られてしまうといったケースもあります。

都市圏では講習によって認定を受けたモールテックス職人さんが増え続けているもの、地方圏ではまだまだモールテックス職人さんを見つけるのは難しそう。

とはいえ住宅業界では大注目の技術ということで、お近くの職人さんへとモールテックスが普及するのも時間の問題かもしれません。

施行に時間がかかる

モールテックスは乾燥やアク抜き、研磨、オイルの塗布といったいくつかの工程に時間を要します。

とくに最近話題となっているモールテックス製のテーブルなども、在庫をあまり持たずに受注制作している会社が多いことから、注文からお届けまでに半年かかるといったケースもあるようです。

住宅用としてはまだまだ未知の技術

住宅用途としてはまだまだ歴史の浅いモールテックス。

現時点では経過を知る人も情報も少なく未知な点が多いため、今後20年30年で施工個所に思わぬ変化が起こる可能性が無いとも言い切れません。

こればかりはどうしようもなく、長い目で施主さんやモールテックス職人さんの情報を追いかけるほかなさそうです。

定期的なメンテナンスが必要

その特徴である防水性や強度、そして美しい風合いを保つために、モールテックスは定期的にメンテナンスをしなければいけません。

オイルによる仕上げであれば定期的(使用箇所にもよりますが半年~1年)なオイルの塗り込みを、ニスによる仕上げであればおよそ10年に1度の頻度でニスの塗り直しが必要となり、清掃だけでは済まない手間というものがあります。

一見デメリットではありますが、手を入れることが好きな人にとっては、面白い付き合い方のできる素材とも言えそうです。

まとめ

良いところも悪いところもモールテックスならでは、という特徴があり、私たちの身の回りにおける選択肢として定着してきた新素材。

施行やリノベーションを依頼する際には、これらの特徴を併せて吟味したいところです。