モールテックスとは?
モールテックスはベルギーBEAL社によって販売される左官塗材です。
一見モルタルのような見た目ですが、樹脂が含まれているため僅かな弾力性を持ち、オイルを含む(あるいはニスで仕上げる)ため、防水性にも優れます。
薄い膜厚でもクラックしにくく、下地への優れた接着性を持つことから、家具への施工も可能といった柔軟性もあるため、新築工事やリノベーション、関連製品をはじめ大きく注目を集めているブランドとなっています。
ベルギー製の製品ですが日本国内にもモールテックスの公式販売代理店が存在しており、全国で公認の技術講習も開催されています。
モールテックスの評判・レビューを見てみましょう!
最近になって注目を集めたせいか、施主さんや家具オーナーさんの評判を見かけることは難しいのですが、工務店や職人さんの目線ではこれからの伸びる工法ということで、モールテックスに関する熱い思いや工法の考察を見かけることができます。
モールテックスが気になる方は、ぜひ参考にされてみてください。
実際の質感は?
モールテックスは美しくて面白い素材だなあ
— sunagimomazui (@sunagimomazui) March 11, 2020
モルタルです。
— 奥和田 健 | okuwada takeshi (@okuwada_takeshi) October 19, 2019
モールテックスは出始めてから数年使ってたんですが、樹脂感に馴染めず、最近はモルタルに戻っています。
1つの建築で店舗部分はモルタルカウンター、住宅部分はヒビ割れを考慮しモールテックスの時もあります。
サンプル材などを触ってみると分かりますが、モールテックスはセメントに樹脂を混ぜた特殊な素材のためイメージした見た目に比べてやわらかい手触り感があります。
この柔らかさがクラックを防ぐとともに薄い膜厚で済む、柔軟性や使い勝手の良さを生み出すポイントでもあります。
質感に関しては好みの差も大きいかと思いますので、サンプル材で確かめたりモールテックスの施工・取扱店などでぜひ確かめてみてください。
使用後は?メンテナンスは?
「たった厚さ2㎜の石灰系の塗膜で防水性能がバッチリ!」とは短期的にはある程度大丈夫かもしれませんが、年スパンの長期的にみるとやはり心配・・・。
したがって当社では防水性能としてのモールテックスは今のところおすすめしていません。
浴室等の防水性が重要な場所は当社ではモールテックスの下にもう一層防水膜を施します。
https://ameblo.jp/nakayashiki-sakan/entry-12228614786.html
こちらは左官職人さん目線での意見。
モールテックスの工法にはいくつかの仕上げ材が重ねられており耐水性はあるものの、中長期的な目線で考えると成分のひとつである樹脂の変質が水に対する耐用面でどうしてもネックとなるようです。
水回りの使用で変質を防ぎ、長く美しく質感を保つためには日常的あるいは定期的なメンテナンスが不可欠とのこと。
モールテックスのメンテナンスは、施工時の仕上げ工程の違いからオイル系とニス系の大きく2種類に分けられます。
- オイル系
専用オイルを浸透させる仕上げ工法でオイルモールテックスと呼ばれており、モールテックスの内部でオイルを固めて保護する仕組みです。
ニスなどの塗装と違ってテカリがなく、モールテックスの雰囲気を生かした自然な風合いが特徴ですが、仕上がりの色は濃くなる傾向にあります。
こちらは時間経過によってオイルが抜けていくため、ご家庭で定期的な専用オイルの塗り直し(少なくとも年1回、水回りであればそれを大きく超える頻度で)が必要となります。
- ニス系
水性ニスや油性ニスでモールテックスの表面に保護膜を張る仕上げ工法。
過酷な環境下である屋外使用についてはニス仕上げが推奨されています。
そもそもの保護膜を塗り重ねることからオイル系に比べて高い耐水性を持ち、モールテックス自体の表面強度も上がるそうです。
オイルが拡散しないぶん定期的なメンテナンスの頻度は減るものの、経年劣化によってニスの塗膜が弱くなるため、10年~に一度程度、ニス塗膜をはがして再塗装する必要があります。
表面に塗膜を張るためニス特有のツヤが出てきますが、中にはツヤを抑えて仕上げる職人さんもいるようです。
問題点は?
テレビボード、フロートタイプってあまりないんだよね…。リクシルのヴィータスは注文がめんどくさそうだし、個人的にはラフィンゲートさんのモールテックスのやつ欲しいんだけど、さすがに高いか…?と悩んでます。
— そらら@3歳&1歳姉妹 (@00sorara00) September 23, 2019
モールテックスと木の組み合わせ好きすぎる。 pic.twitter.com/cQJ2TO9OE0
一般的なモルタル加工に比べて、モールテックスは施工費用や関連製品の価格も高くなりがち。
時間のかかる工法なので仕方ないといえば仕方ないのですが、耐久性やメンテナンスの心配とともに価格面で二の足を踏んでしまっている人が多そうです。
どうしても!と思っている方は思い切って手を伸ばすでしょうが、幸いなことにこういった分野では多くの施工業者や関連販売店などからサンプル材を取り寄せることができるため、悩んでいる方はそれらを比較してじっくりと検討してみるのが良さそうですね。
絶対にヒビが入らないというわけではない
普通のモルタルであればヒビ入るのは当たり前ですが、
モールテックスは入りにくいという事なので、、、。ただモールテックスと言えどクラックが入りにくいというだけで
絶対入らないというわけではありません。施工自体もベストな方法でやっていただいているので
http://myhome.knj1229.com/2017/09/3406/
特に問題があるわけではないのですが、
こればかりはしょうがないです。
施工会社や施工条件、施工後の環境によっては頑丈だと言われているモールテックスにクラックが発生することもあり、とくに屋外使用や床面への施工に関しては絶対に安心というワケでは無さそうです。
まだまだ未知な点が多い
8ヶ月間の材令において、ひび割れ防止に関してはやはり予想通りの優秀な成績です。 耐摩耗性に関しても今のところ問題ありません。 しかし、若干問題がでたのは「防汚性」でした。 8ヶ月間の材令において、ひび割れ防止に関してはやはり予想通りの優秀な成績です。 耐摩耗性に関しても今のところ問題ありません。 しかし、若干問題がでたのは「防汚性」でした。
https://ameblo.jp/nakayashiki-sakan/entry-12228614786.html
一部の工事で使われていたものの、一般家庭における使用で注目を集め始めたのはつい最近のことです。
経年での耐久性や風合いの変化などまだまだ未知の部分が多く、職人さんのツイッターやブログを覗いても手探りで工夫を検証している段階にあるよう感じられます。
まとめ
おしゃれな飲食店でもよく見かけるようになり、大きく需要を伸ばしつつあるモールテック。
現にテーブルをはじめとする関連製品も納期が数か月後、といった販売業者もあり、これからますます伸びてくる工法であることには間違いなさそうです。
後悔をしないためにも、モールテックスを検討されている方は、ツイッターなどで評判をしっかりとチェックしてモールテックスをしっかりと研究すると良さそうですね。