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キャンピングカー関連

キャンピングカーと運転免許

キャンピングカーを想像されると、大きなキャンピングカーを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか?
キャンピングカーのベース車両には、大きな居住架装を積載するために、トラックやマイクロバスが選ばれることが多いのはご存知の通りです。
バンコンのベース車両で最近人気のハイエースでさえ、14人乗りのモデルが存在するほどの大きさです。

それらは一般的な普通免許で、どこまで運転することができるのでしょうか?
重量や積載、搭乗人数、けん引の免許等、さまざまなキャンピングカーを運転する上で必要となる免許についておさらいしてみましょう。

キャンピングカーの運転に必要な免許

普通自動車で運転ができそうなキャンピングカー

平成29年1月時点の運転免許制度上の区分について、以下のものが普通自動車とされています。

”道路交通法で、大型自動車・中型自動車・大型特殊自動車・自動二輪車・小型特殊自動車以外の自動車。車両総重量が5トン未満、最大積載量が3トン未満、乗車定員が10人以下の四輪車がこれにあたる。道路運送車両法では、小型自動車・軽自動車・大型特殊自動車・小型特殊自動車以外のものをいう。バス・大型トラック・大型乗用車などがこれにあたる。普通車。”

引用:コトバンク デジタル大辞泉

とのことです。

ここでよく見てみると、車幅や全高、全長についての条件が記載されていません
乗車人数と重量が記載されているのみです。

これにより、実はバンコンや軽キャンピングは当然ながら、キャンピング仕様によって搭乗者人数(車検証記載)の減ったマイクロバスベースのバスコンや、積載スペースが居住空間に改造されたビッグサイズのキャブコンなど、日本にある多くのキャンピングカーの運転資格が現在の普通免許でカバーできてしまうのです


ナッツRVリークⅡのようなハイエーススーパーロングほか、キャラバンベースのバンコンはもちろん、


バンテックZiLのようなカムロードベース(クルーズモデルはエルフ)のキャブコンや、



RVランドのランドホームコースターフィールドライフ・ルーツ6.6のようなマイクロバスベース、コースター、シビリアン、ローザ等、本来ならば純正中型免許が必要になる車両でさえ、乗車人数を制限したキャンピング仕様によって普通免許で運転することが可能です。

車両総重量が5トンを超えるようなキャンピングカーは輸入モデルの中でもごく一部に限られるので、キャブコンやバンコンご購入を検討中ながらも、運転免許でお悩みの方はホッとしたのではないでしょうか。


画像は輸入キャンピングカーの代理店、バーストナージャパンのホームページより。
フィアット・デュカトキャンパーベースのグランドパノラマi915G
乗車人数6名、最大重量がギリギリ5トンいくかいかないかなので、運転するのに骨が折れそうですが普通自動車免許で運転できます。
価格は税込みで2000万円超え!

準中型免許の新設にご注意!

平成29年3月12日に施行予定の準中型自動車免許の新設により、以降の普通自動車免許の総重量が3.5トン未満、最大積載量が2トン未満に変更される予定のため、平成29年3月12日以降に普通自動車免許の取得を予定される方は、その普通免許でそのほとんどが3.5トンを超えるバスコンモデルを運転することが不可能となります。

カムロードベースやハイエースベースのキャブコンモデルであればおおよそのモデルが総重量3.5トン未満に収まるのですが、フィアットデュカトベースの輸入モデルや、いすゞのエルフや専用車両のビーカムといった一部のトラックベースのキャブコンついては、重量によって運転が不可能になったり、装備が厳しく制限されモデルの選択肢が狭まってしまうことになるでしょう。

もうすぐ18歳を迎えるキャンピングカーに興味のある方や、今まで自動車免許が必要なかったけれどキャンピングカーに興味を持ち、これから免許の取得を考えている方にとって、今回の準中型の新設はキャンピングカー界隈にとっての大きなボーダーラインとなりますので、早めに取得されることを強くオススメします。

キャブコンやバスコンを購入する気が無くとも、家族や知人のキャンプに同行した際、キャンピングカーを運転できるかできないかの差は大きなものだと思います。

ZiLの特別モデル520クルーズにも採用されるエルフ2トンは、カタログ上4,825kgの総重量が設定されています。カムロード(トヨタダイナ1トン)は総重量3.5トン。

 

けん引免許でけん引が可能になるキャンピングトレーラー

キャンピングトレーラーの購入を検討されている方は、けん引免許の必要性を感じているかもしれません。

自動車により重被牽引車(車両総重量が750kgを超えるトレーラー)をけん引する場合、けん引免許を受けなければなりませんが、車両総重量が750kg以下のトレーラーであれば、けん引免許が必要ないのです

「けん引免許の必要ないトレーラーなんて、大したこと無いだろう」

と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、自動車のおもな重量物や圧迫物であるエンジンや駆動装置、キャブ(運転席)の存在しない750kgフルサイズのトレーラーというものは想像以上で、その大きさは200系ハイエースのスーパーロングに匹敵するサイズです

ハイエーススーパーロング、専用シャシーで低床、しかもキャブやエンジンスペースの無いどんがらであることを考えれば、その広さは想像できるでしょう。

画像はインディアナRVより、フランス トリガノ社製の輸入トレーラー:アンタレス390

自走機関が付いていないので、税抜き2,780,000円とハイエースバンコンよりも広くてなおかつ半額で購入できちゃいます。

問題点があるとするなら、救急車サイズのトレーラーを保管するスペースと、その巨体をけん引するために必要な技術ですが、意外になんとかなるものです。

本体価格や年間維持費も自走式キャンピングカーに比べ安いため、750kg以下のキャンピングトレーラーは少しずつ人気を伸ばしつつあるようですね。